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  WATANABE Ruri  (illustrator)

Biography

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渡邉瑠璃

愛知県生まれ

彼女はおっとりした子どもに見えた。よく迷子になったり、忘れ物をしたり、食べるのも遅かった。それは例えば、空の匂いや、風の色、まだ言葉になる前の気持ち、そういうものを追いかけるのに忙しかったから。そうした自分の内側を形にすること。それが彼女の命題となった。

幼少期は、父の仕事の関係で引っ越しが多かった。どんなに環境が変化しても、変わらない何かを見つけるために彼女はひたすら本を読み、絵を描き続けた。

そして10歳のとき、突然の高熱、入院。幸い1カ月ですっかり元気になったが、小児科病棟には容赦なく死んでいく子ども達もいた。虚無感、それを埋めるためにまた描いた。それしか方法を知らなかった。

その後、読書好きが高じて大学ではアメリカ文学を専攻。そうして半分、空想の世界に浸ったまま東京の大学院へ。そこで研究や人間関係に行き詰まり深い混乱に陥る中、Mandalaという作品に代表される一連のイメージ画を描き始める。下書きすることなく極細のペンで紡ぎだされる繊細かつ大胆な世界。そして彼女の心の在り様や現実までもが変化していく。

彼女は大学院を中退。その後、様々な経緯をへて校正者となった。それから時は流れ、偶々目にしたユングの本の一節に彼女は驚く。そこには「円形の図(マンダラ)は心が統合しようとする自己治癒の過程で生じてくるもの」と書かれていた。

こうして「目に見えない世界(イメージ)の力」に魅せられた彼女は、今日もイラストから詩作、絵本にいたるまで幅広い制作を続けている。想像を創造することで内なる自己に出会えると信じて。

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