Yosuke Suda (Calligrapher)

Biography

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須田陽介の書芸術への憧憬は彼の高校時代に始まった。1979年に愛知県で生まれ、名古屋市の郊外で育った彼は生きることが嫌だが死ぬのも嫌だという灰色の学校生活を送る高校生だった。その灰色の生活の中で彼が授業を聞かずに毎日興味を持って眺めていたものがある。教室に掲げられた禅僧の書だ。「この書は毎日見ていても見飽きることがない。自分もこんな瑞々しい書を書きたい。」8歳の頃から書道を習ってきた彼は初めて芸術としての書に魅了され、大学でも書道を学んだ。しかし、彼が理想とする見ていて飽きない書を書くことができないまま卒業をし、就職をした。それから10年間筆を持たない生活を送っていたが、2011年のある日、2枚の写真が彼の目に留まった。ある人が野原元成氏の自然運筆法を受講する前と後に書いた書だった。「草野球の選手が突然メジャーリーガーになったような変化だ!自分もこの先生に習えば見ていて飽きない書が書けるかもしれない。」彼は迷わず野原元成氏の一泊二日のスクールの門を叩いた。驚いたことにスクールの開始早々から考えられないほど良いものが書けた。初めて自分が書きたいもの、人に見てもらいたいものが書けた瞬間だった。どれだけ書いていても飽きることはなかった。彼のアーティスト人生が突如として始まった。

彼の書と抽象画は鍛錬をして機械のように利き手である右手を動かすことを目指すのではなく、左手・右足・左足・口でも筆を持ち、自分の中の自然にまかせてその時・その場の気を表現している。また、現代書道の主流である大作主義への疑問から、生活の場に飾れる小品を中心に発表している。彼は彼の作品を見た人に元気を与え、自分もアーティストになれるかもしれないと思う人が増えることを望んでいる。