Takako Oho (Mixed Media)

Biography

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兵庫県生まれ広島育ち。帝塚山学院大学美学美術史学科卒業CISIM(Ravenna,Italy)でモザイク美術,Kaus urbino (Urbino,Italy) 広島芸術専門学校にて版画を学ぶ。主に版画(凹版)、モザイク、絵画、彫刻を制作している。現在は銅版、アルミ版の他に発砲スチロールを素材に作成した版でモノタイプ版画を研究している。伝統的手法をベースに独自の技法をミックスした表現に取り組んでいる。伝統には先人の知恵と人間の歴史があり、それを継承していくことは大変意義のあることで約600年前に発明された銅版画を制作する意味は大きい。もちろん最も重要なことは自身のイデア(考え)であるが自分の独自の道を見つけていくことを彼女は大切にしている。とりわけ銅版画の魅力はその線にある。それは時に固く、柔らかく、さらに冷たくもあり温かくもある。まるで音楽のメロディーのようだ。空想の世界の中で何かロマンティックで夢見心地な物語について語っている。彼女の作品はどこか奇妙で不思議な感覚がある。彼女の制作のテーマはParadox パラドックス),矛盾性である。しかし二元論的なものではなく、異なる様々な考え(イデア)を含んだ世界を表現することにある。子供の頃から彼女は芸術と音楽が好きで夢中になっていたが特に音楽は彼女の人生にとって特別だ。制作のインスピレーションの源は音であり、匂い、景色、自然そしてあらゆる素材であり音楽はそれらすべての要素を結びつけ、時には映画や小説の世界を奏でる。言い換えれば彼女は音楽からあらゆることを想像して感覚を結びつけ、膨らませ、視覚的な制作に繋げていくのだ。2015年3月の個展の主題はReflection Reflectionとは光や熱、音、映像などの反射、反響の意味であり、自然と非自然の共存のパラドックスのひとつでもある。彼女はこのような相反する感覚、異なる感覚、例えば水と火,光と闇、液体と個体などの感覚や意思を作品の中に共存させている。つまりパラドックスの魅力はそれぞれの美しさの共鳴である。さらに版画も写真と同様に反転の表現であり、そして我々人間も鏡で反射した自分自身を見ることはできない。それはまるで現実と夢の間にいるようなとても印象的な事実である。作品の中にある矛盾性がより真実性を持った世界として拡がりをみせているようだ。