Masako Masukata (Sculptor)

Biography

English | Japanese

升方 允子

1979年、富山県に生まれ幼少期より美術と自然に囲まれ育つ。多摩美術大学(東京)を卒業。大学でガラス造形を学んだことにより、継続的に扱っている石膏とガラスの組み合わせによる現在のスタイルが確立された。ガラスを石膏で埋めて、それらの光や形、テクスチャーに注目させるミニマルな作品だ。2006年の個展・グループ展の後、約5年半の充電期間を経て制作を再開する。作品は、以前からモチーフにしている自然・空・街が頻繁に登場する。だが、彼女の日常を辿っていたような作品からは変化し、制作を再開した彼女の目に映った景色や風景、空は以前のそれとは違う。その彼方には日々めまぐるしく動く世界に繋がっている。世界が窮屈に感じる現代において「真実」はその価値を失いつつあるが、「真実はどこか、何なのか」を問い続け、彼女はその問いを形にしている。そして、石膏やガラス以外にも、インク、墨、ワイヤーなどを用いて陰影を出し彼女の世界観を生み出していく。升方允子の作品に一貫して見られる、不完全で抽象的な表現は彼女自身の心象風景が織りなす世界観であり、自然や生命の儚さ、そして不確定な現代社会そのものである。また、私たちが接している既存価値から解放された物事への多面的な眼差しである。